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坪内 雅明; 熊田 高之
no journal, ,
近年開発が進められているテラヘルツパルス光源の産業応用に向けてパルスを自在に整形する技術を開発する必要がある。本研究ではその基盤技術の一つとして、テラヘルツ周波数領域で動作する小型のエタロン素子を開発した。エタロンを構成する高反射板として、シリコン単結晶薄板、及び酸化インジウムスズ薄膜付きガラスの対を用いた。テラヘルツ光をキャビティに入射後、シリコンに紫外光を照射することで光スイッチを動作させ、非常に高い変換効率でTHz光のパルス列化を実現した。
神農 宗徹*; 寺岡 有殿; 高岡 毅*; 岡田 隆太; 岩井 優太郎*; 吉越 章隆; 米田 忠弘*
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Al(111)表面に超音速窒素分子線を照射すると並進運動エネルギー1.8eVをしきい値として直接窒化反応が起こる。また、反応温度に大きく依存したインキュベーション時間が存在し、反応温度によりできる膜の成分に大きな違いがあることもわかっている。そこで、今回は反応温度を300Kから473Kの範囲で50度おきに設定し、成膜した薄膜を最高773Kまで加熱し、薄膜の熱変性を調べた。作製した薄膜は、成膜時の反応温度より高温になると変化が顕著になり、NとNが減少しNが増加する傾向であった。これは、1配位や4配位に比べ3配位が安定であることを示している。また、反応温度300Kの薄膜は623K以上の昇温で1配位と4配位に加え、3配位も減少し、2配位が急増した。これは、反応温度300Kでは、作製した薄膜に比較的多くNとNが比較的多く含まれていたため、膜が脆弱であったためであると考えている。
岡田 隆太; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 神農 宗徹*; 山田 洋一*; 佐々木 正洋*
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Geを用いた電界効果トランジスタの実現には、その酸化膜の制御が不可欠である。本研究の目的は、超音速酸素分子線によってGe酸化膜の酸化状態を制御することである。われわれは、高い並進運動エネルギーを持つ超音速酸素分子線によってGe(111)表面を室温酸化することで、Ge成分を形成できることを明らかにしている。これは、酸化を誘起する酸素分子の並進運動エネルギーを制御することで、Ge(111)表面室温酸化膜の酸化状態を制御できることを示唆している。本実験では、広範囲の並進運動エネルギーの酸素分子によって十分に酸化されたGe酸化膜を放射光XPSによって分析した。飽和酸化膜のGe 3dスペクトルの比較から、Ge成分の形成はエネルギー閾値を境に活性化吸着が起きることが原因であることを明らかにした。この結果は、Ge(111)表面上の酸化膜の制御するうえで重要な基礎的知見を与える。
吉越 章隆; 岡田 隆太; 寺岡 有殿; 神農 宗徹*; 山田 洋一*; 佐々木 正洋*
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Geを用いた電界効果トランジスタ等のデバイスを実用化するためには、Ge酸化膜の制御が不可欠である。Ge酸化膜の制御を行うには、酸化を誘起する酸素分子の反応ダイナミクスを詳細に理解する必要がある。本研究では、酸化反応ダイナミクスにとって重要な初期吸着確率に注目した。本実験では、Ge(100)室温表面酸化における酸素分子の並進エネルギーの変化に伴う、初期吸着確率の変化を放射光XPSによって観測した。実験の結果、超音速酸素分子線による酸化は、バックフィリング酸化よりも初期吸着確率が小さいことが明らかとなった。これは、酸素分子のトラッピング確率の減少に起因すると考えられる。一方、超音速酸素分子線の並進運動エネルギーが増加すると初期吸着確率が大きくなることから、活性化吸着が誘起されていることが明らかとなった。この結果は、Ge(100)表面上の酸化反応ダイナミクスを理解するうえで重要な基礎的知見を与える。
安田 良; 片桐 政樹*; 中村 龍也; 酒井 卓郎; 野島 健大; 飯倉 寛
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カメラシステムを用いた中性子イメージングにおいて、中性子を可視光に変換するシンチレータ検出器は、画像のコントラストや空間分解能を決定する重要な機器である。近年、原子力機構で開発されたBO/ZnS(Ag)シンチレータは、従来に比べて高検出効率・高空間分解能が期待できるイメージング検出器である。本研究では、このBO/ZnS(Ag)シンチレータの発光強度に及ぼす粉末粒度や厚さの影響をTRIMコード及び中性子ビーム実験により調べた。TRIMコードからは、粉末粒度が小さくなるとともに、蛍光強度が大きくなる結果が得られた。一方、実験では、粒度3.2mのシンチレータに比べて粒度5.8mの方が高い輝度が得られ、計算結果とは異なる結果となった。本稿では、この計算結果と実験結果との相違について論じている。
錦野 将元; 石野 雅彦; Faenov, A.*; 田中 桃子; Pikuz, T.; Starikov, S. V.*; Vladimir, V.*; Norman, G.*; Fortov, V.*; Skobelev, I.*; et al.
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近年、軟X線から硬X線領域における加速器ベースのX線自由電子レーザー開発が国内外で急速に進展している。プラズマ軟X線レーザーでは通常のレーザーと同様に特定の準位間で反転分布を生成することでコヒーレント光を発生する。このようなコヒーレントX線源開発研究において時間的にも空間的にも高コヒーレンスで繰り返し発生が可能な軟X線レーザーが開発され、応用研究が開始されている。軟X線は可視光よりも高密度プラズマに対する透過力が高いことから、プラズマ研究用のプローブ光源としての利用が主な用途であったが、近年では、可視光よりも波長が短く、かつ硬X線よりも物質に対する浸入深さが小さいという特徴を活かして、物質表面の精密計測の光源として利用されるようになり、また軟X線レーザーによる微細加工に関して、アルミニウムや金等の金属表面に軟X線レーザーを照射し、X線レーザーアブレーションによって生成される表面微細構造研究を展開している。軟X線レーザーアブレーション生成や生成されたナノメートルスケールの微細構造について講演を行う。また、同様に軟X線レーザーを生物細胞に照射したときに生じる放射線生物影響についても述べる。
喜多村 茜; 佐藤 隆博; 江夏 昌志; 神谷 富裕; 小林 知洋*
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MeV級のイオンマイクロビーム後のkeV級のイオンビーム照射により、耐薬品性が高く微細加工の困難なテフロン表面に、パターニングされた微細突起状表面の作製を行った。試料内部の密度を低下させるような条件でプロトンビーム描画を行い、その後に未照射のテフロン部分が突起状となるよう窒素分子イオンのスキャン照射を行うと、突起状表面の中に、直線と曲線により構成された描画パターンを平滑な表面として浮き上がらせることができた。これは、プロトンビームにより密度の低下した部分がその後の窒素分子イオンの照射中に試料温度が上昇したことによって溶融したためである。本研究では、この表面を作製するため、各ビームの照射条件とこの条件を用いて得られる表面形状をSEM観察により明らかにした。
喜多村 茜; 佐藤 隆博; 江夏 昌志; 神谷 富裕; 小林 知洋*
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耐薬品性が高く微細加工の困難なテフロン表面に、イオンマイクロビームを用いてマイクロメートルオーダーの高さを持つ円錐状突起物を形成し、その形状変化過程の解析を行った。高さのある円錐状突起物の形成は、パターン形状が円となるように螺旋状にプロトンビーム描画を行った場合に限定された。これは、試料内部から表面が隆起したためであることがわかった。また描画速度を変化させることで、最も高い円錐構造を形成できる速度には最適値が存在することもわかった。さらに、正方形内を螺旋状に描画することで四角錐の作製も可能であった。これら隆起構造の形成過程には、入射されたプロトンビームによる試料内部の温度上昇と分解ガスの発生による体積膨張が起因し、螺旋状描画がそれらの相互作用を最も強める方法であることを示した。
大図 章; 呉田 昌俊; 瀬谷 道夫; 春山 満夫; 高瀬 操; 倉田 典孝; 曽山 和彦; 中村 龍也
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He-3ガスを用いた比例計数管は、中性子計測の標準的な検出器であり、原子力分野はもとよりさまざまな産業及び基礎科学分野でも数多くかつ広範囲に使用されている。しかしながら、現在世界的なHe-3ガスの深刻な供給不足を背景にHe-3ガスを用いない代替中性子検出器が盛んに開発されている。これまで、B-10又はLi-6を用いたさまざまなタイプの代替検出器が開発されているが、われわれは、He-3型検出器と同等の性能が得られると期待される固体シンチレータ(ZnS/ B-10酸化物)を用いた代替検出器を開発している。その構造は、検出器の管内に設置された固体シンチレータから発生する蛍光を検出器の両端部に設置された二つの光電子増倍管(PMT)で検出して中性子を検出するものである。このタイプの検出器の検出効率は、おもに固体シンチレータの中性子との反応確率とシンチレータ上のある位置で発生した光のPMTまでの導光特性で決定される。今回、その導光特性をシミュレーションによって評価したので、その結果について報告する。
濱本 悟*; 山口 憲司; 北條 喜一
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原子力機構では、超高真空下でのスパッタエッチング(SE)を併用したイオンビームスパッタ蒸着法を用い、Si(100)基板上に高配向した-FeSi薄膜を得ている。しかし、薄膜の構造とSi基板処理条件との関係に関しては、まだ十分に明らかになっていない。本研究では、NeイオンによるSi基板の表面処理を行い、高配向性-FeSi薄膜を得るのに適した条件を探索した。実験の結果、本研究で試したすべての処理条件で清浄な表面であることを示すSi(100)-21構造が反射高速電子線回折(RHEED)により観察された。一方、X線回折の結果から、SE条件3keV, 3.710cmのとき、高い配向性を有する単相膜が得られることがわかった。その他の条件で処理した試料は、(001)や(220)/(202)面等からのピークが観測されることから、照射量を増やすことでこれら面方向への成長が抑制されたと考えられる。
小松原 彰*; 寺地 徳之*; 堀 匡寛*; 熊谷 国憲*; 田村 崇人*; 大島 武; 小野田 忍; 山本 卓; Muller, C.*; Naydenov, B.*; et al.
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ダイヤモンド中に発光中心を作製することで、量子計算及び量子通信などに応用することができる。本研究では、ダイヤモンドへシリコン(Si)イオンを格子状に照射することで、シリコン-空孔(Si-V)センターを作製し、SiVセンターの生成収率と位置精度の制御性について検討した。生成収率の測定のため、格子状に照射したSiイオンの数を各格子点あたり、2から1000個で変化させた。共焦点顕微鏡を用いて、SiVセンターの水平方向及び深さ方向の空間分布を測定した。観察の結果、SiVが規則的に格子状に生成されていることがわかった。しかし、1格子点あたり100個の場合、明瞭な格子状パターンを観測することができなかったことから、生成収率が1%以下であることが推定された。
村田 耕司*; 松浦 秀治*; 小野田 忍; 大島 武
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アルミニウムを添加した炭化ケイ素(Silicon Carbide: SiC)に電子線を照射することで移動度が減少する機構を明らかにするため、ホール係数測定により求めた移動度と計算値を比較した。計算では、イオン化不純物散乱、中性不純物散乱、有極性光学フォノン散乱、無極性光学フォノン散乱、音響フォノン散乱を考慮し、マティーソンの法則を用いて移動度を求めた。比較の結果、イオン化及び中性不純物散乱、有極性光学フォノン散乱は移動度に寄与しないことがわかった。一方、音響フォノン散乱及び無極性光学フォノン散乱は移動度に大きく寄与していることがわかった。電子線の照射量が増加するに従い、音響フォノン散乱及び無極性光学フォノン散乱による影響が大きくなり、移動度が減少していくことがわかった。さらに、音響フォノン散乱の方が無極性光学フォノン散乱に比べて、移動度の減少により大きな影響を及ぼしていることも明らかとなった。
中村 徹哉*; 今泉 充*; 佐藤 真一郎; 大島 武
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宇宙用太陽電池は宇宙線による出力特性の劣化を考慮しなければならないが、現在主流となっている多接合太陽電池は構造が複雑であることから、劣化予測を正確に行うのは困難である。今回、2つのサブセル(InGaPトップセルとGaAsボトムセル)を直列に接合したInGaP/GaAs二接合太陽電池の各サブセルでの電流・電圧特性を、エレクトロルミネセンス法及びバイアス光法を用いて調べ、放射線照射による各サブセルでの劣化特性を個々に抽出する手法を開発した。そこで、二接合太陽電池に3MeV陽子線を照射し、cmまで照射したときの各サブセルの劣化特性を回路シミュレータを用いて再現し、これによって得られた各サブセルにおける劣化パラメータからcmまで照射したときの最大電力を予測したところ、実験値とよく一致した。このことから、本手法によって多接合太陽電池の放射線劣化を予測可能であることが示された。
今泉 充*; 高本 達也*; 大島 武
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宇宙用太陽電池の開発状況をレビューする。現在はInGaP/GaAs/Ge構造を有する三接合太陽電池が宇宙用の主流であるが、この太陽電池では、InGaPトップセルがサブセル中で最も耐放射線性に優れるため、InGaPトップセルが電流律速となるように設計されている。これにより実用被曝量(10MeV陽子で照射量10/cm)で電流出力はほとんど劣化しない。一方、この三接合太陽電池の厚さは約150mであるが、実効的に発電に寄与しているのは表面側のInGaP/GaAsの二接合部分で、その厚さは約10mである。そこで、この三接合太陽電池からGeサブセル(基板)を取り除いた超軽量高効率薄膜二接合太陽電池の開発を進めている。薄膜二接合太陽電池は、そのままでは取扱いが困難であるため、セルアレイをフィルムでラミネートしシート状とした製品「Space Solar Sheet」の開発に成功した。これを従来の太陽電池パネルの代替とすれば、軽量化に加えてその柔軟性によるクラックの低減や薄さによる収納容積の削減が実現される。さらに、この薄膜二接合太陽電池は現状の三接合太陽電池よりも耐放射線性に優れることも確認されている。
岩本 直也; Johnson, B. C.; 大島 武; 星乃 紀博*; 土田 秀一*
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半導体のバンドギャップ中に存在する欠陥準位を評価し制御することは、半導体デバイスの開発において必要不可欠である。ところが、従来の欠陥評価手法では、低ドープの半導体中の欠陥準位を検出することが難しいという欠点がある。本研究では、アルファ粒子を用いることでこの問題を解決し、低ドープ半導体中の欠陥準位の検出を試みた。試料は、次世代のパワーデバイスの材料として期待されているn型4H-SiCである。ドーピング濃度は10cm以下であり、従来の評価手法では欠陥を検出することが非常に難しい。このSiC上にダイオードを作製し、一部のダイオードには意図的に欠陥準位を導入するために電子線照射と熱処理を行った。これらのダイオードに逆バイアス電圧を印加した状態で5.5MeVのアルファ粒子を入射させ、電荷収集特性を測定した。試料の温度を変化させながら測定した電荷収集特性に対して、Rate Window解析を行ったところ、電子線照射と熱処理を行ったダイオードには、約0.5eVの活性化エネルギーを有する欠陥準位が検出された。
原本 直樹*; 猪俣 州哉*; 三本菅 正太*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 吹留 博一*; 末光 眞希*
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3C-SiC(111)/Si(111)基板上では6H-SiC(0001)基板上と同様にグラフェンが形成されるが、品質は6H-SiC基板上のグラフェンと比較すると不十分である。3C-SiC薄膜の膜質は微傾斜Si基板を使用したステップフロー成長法でよくなることがわかっている。そこで、今回、微傾斜Si(111)基板上のSiC薄膜の質向上、及び、形成後のグラフェンの品質を調べた。モノメチルシランを用いたガスソース分子線エピタキシー法により微傾斜Si(111)基板上にSiC(111)薄膜を成膜した。成膜後の3C-SiC(111)/Si(111)off-axisはXRD測定により減少することから結晶性が向上することが明らかになった。その薄膜の熱改質によりSiC(111)/Si(111)薄膜上にグラフェンを形成した。ラマンスペクトルから、高品質なグラフェンが形成されていることがわかった。
加田 渉; 横山 彰人; 江夏 昌志; 佐藤 隆博; 神谷 富裕
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一部のエアロゾル表面には、微生物やウイルスを固着させる特徴的な化学形態が存在する。これらが実際に固着したバイオエアロゾルと呼ばれる微粒子は、病原菌の広範囲感染を引起こす作用があることが知られている。個々の微粒子の化学形態や微生物等の局在を、それらが有する特異な蛍光特性を利用して個別に分析するため、1m径に集束した3MeVの陽子ビームを用いるイオン誘起発光顕微分光(ILUMIS)システムを開発した。このシステムでは300-850nmの波長範囲のイオン誘起発光を光子計数の感度で検出・分光し、それに基づいて化合物分布や試料構造をイメージングすることができる。本システムを用いて、国立環境研究所が提供するエアロゾル標準試料と実際に大気中から捕集した試料を分析した結果、ミクロンオーダーの試料内の化学形態分布のイメージングに成功した。さらに、試料の幾つかでは、微生物に特徴的に含まれる酵素に起因する発光(NADHの430nmやRiboflavinの525nm)が局所的に含まれていることがわかった。個別粒子分析である本分析法と粒子集合体分析である他の一般的なエアロゾル分析法とを組合せることでバイオエアロゾルの挙動解明の進展が期待できる。
伊藤 久義; 大島 武; 奥村 元*; 播磨 弘*; 岸田 俊二*; 平本 俊郎*; 平川 一彦*
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東日本大震災により、一部の都市では電力,情報通信等のインフラが壊滅的な被害を受け、住民の生活に甚大な影響を与えたことから、災害に強い新たなインフラの構築が強く求められている。また、被災を免れた地域でも、大きな災害に備えたインフラ整備は喫緊の課題である。そこでわれわれは、省エネ,省資源のみならず、災害等の緊急時でも機能を発揮する自律分散型インフラシステムの実現を目指し「ワイドギャップ半導体による超省エネエコシステムの構築」等を提案する。本提案は、炭化ケイ素(SiC)等のワイドギャップ半導体の優れた物性を活かし、量子ビーム等を用いて低損失・高速パワースイッチングデバイス,高周波パワーデバイス,高効率電力変換回路等を開発するとともに、高温実装,高周波実装を含めたモジュール化を進め、これらを組み込んだ超低損失エネルギー制御・通信システムを構築するものであり、これにより災害に強い超省エネエコ地域の具現化につながるだけでなく、地球温暖化の抑制や産業振興,新産業創出に貢献できると期待される。
牧野 高紘; 出来 真斗; 岩本 直也; 小野田 忍; 星乃 紀博*; 土田 秀一*; 大島 武
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SiCデバイスのイオン誘起破壊現象研究の一環として、逆方向電圧を印加したn型六方晶(4H)SiCショットキーダイオードへ重イオンを照射し、ダイオード内で収集される電荷量を測定した。ショットキーダイオードは、n型4H-SiC基板の上に成長させた30m厚のエピタキシャル層上に作製しており、逆方向に400V以上の電圧を印加した状態でKrイオン(エネルギー322MeV、飛程27m in SiC)を照射した。その結果、Krイオンがダイオード内に生成する電荷量を越えた電荷収集が確認された。この原因として、イオンの飛程とエピタキシャル層厚の関係に注目し、ダイオード内での飛程が異なる線(エネルギー5.4MeV、飛程18m in SiC)を照射し、収集電荷量を測定した。しかし、線がダイオード内に生成する電荷量を越えた電荷収集によるピークは確認されなかった。以上より、ショットキーダイオードにおける過剰な電荷収集は、イオンの飛程がエピタキシャル層厚と同等、もしくはそれ以上の場合に起こる現象であると推察できる。
安部 壮祐*; 大野 真也*; 兼村 瑠威*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 尾形 祥一*; 安田 哲二*; 田中 正俊*
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3次元構造を持つSiナノワイヤトランジスタの研究が活発に行われている。新たに提案されているMOSFET構造にはさまざまな面方位のSiO/Si界面が存在する。このため、ナノスケールでのSi高指数面上の酸化膜の組成や構造の理解が必要である。本研究ではSi(001), Si(113), Si(120), Si(331)の面方位基板を用い、酸化温度342-923K、酸化圧力110Paの条件で熱酸化を行った。リアルタイム光電子分光によって得たSi2pの各酸化数成分の時間変化から、いずれの温度においても熱酸化とともにSiの成分が最も大きくなり、Si, Siの強度は相対的に低くなることがわかった。823KではSi成分が支配的であり、組成がSiOに近い良質な酸化膜が形成される。